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マチュピチュの夜明け ~インカ帝国展イメージソング~

瀬木貴将

2012年04月04日発売

CD / TKCA-73758 / ¥1885(税抜¥1714)

  1. Inka
  2. マチュピチュの夜明け
  3. コンドルの記憶
  4. ハチドリのダンス
  5. アタワルパ
  6. ウルバンバ川
  7. Inka "SOLO DE QUENA ver."


サンポーニャ・ケーナ演奏の第一人者・瀬木貴将が
TBS「インカ帝国展」の為に書き下ろした
インカの世界観が広がるイメージアルバム



<TBS「インカ帝国展」>
2012年3月10日~ 6月24日 国立科学博物館
2012年7月06日~ 9月09日 仙台市博物館
2012年9月22日~11月18日 山梨県立考古博物館
2012年11月27日~2013年1月27日 静岡県立美術館
 


収録曲 ---------------------------------------------------------------------------------------------
1. Inka
  神秘的で謎だらけのインカ帝国に、子供の頃から様々な幻想、空想を抱いていました。
  そんな僕の夢のようなインカの世界を、この曲に集約させました。
2. マチュピチュの夜明け
  早朝まだ誰も居ないマチュピチュの遺跡を見下ろすと、霧に包まれた遺跡の中には、
  インカの人々が未だ暮らしているような幻想を抱きます。
  朝のマチュピチュはとても美しい。
3. コンドルの記憶
  上昇気流にのてアンデスの山々をゆったりと旋回するコンドル。
  インカ帝国の歴史、全貌を知っているのはコンドルだけかも知れません。
  そんなコンドルの目線を空想してメロディを書きました。
4. ハチドリのダンス
  朝カーテンを開け、庭を観るとハチドリが木に咲く花に寄ってくる。目にも留まらぬ早さの羽ばたきはとてもキュート。
  軽快なダンスのようだ。
5. アタワルパ
  インカ帝国の最後の皇帝。征服したスペイン人を最後まで信じ、インカ帝国の平和を守ろうとした
  彼の姿勢は勇敢だったことでしょう。
6. ウルバンバ川
  クスコからマチュピチを繋ぐ高山鉄道は、ウルバンバ川沿いを走り続ける。素晴らしい渓流だ。
  インカ帝国の人たちも、僕らと同じ景色を観ていたのだろう。
7. Inka "SOLO DE QUENA ver."
  サンポーニャの風の音色、そしてケーナのソロで演奏しました。スペイン人に征服されるまで、
  弦楽器などコード楽器はインカにはありませんでした。
  素朴なメロディをお楽しみください。


参加ミュージシャン ---------------------------------------------------------------------------------------------
1. Inka
 瀬木貴将(Zampoña,Qunena,Paichichi,Fulauta de amazon & Palo de lluvia) 越田太郎丸(Guitar)
 榊原大(Piano & Synthesizer)コモブチキイチロウ(Bass) 村上”ポンタ”秀一(Gran cassa & Drums)
 竹本一匹(Shaker,Bongo,Caxixi,Cross Benderz,JuJu)
2. マチュピチュの夜明け EL AMANECER DE MACHU PICHU
 瀬木貴将(Zampoña & Qunena) 越田太郎丸(Guitar) 榊原大(Piano) コモブチキイチロウ(Bass)
 村上”ポンタ”秀一(Gran cassa & Drums)
3. コンドルの記憶 ALMACENAMIENTO DE CONDOR
 瀬木貴将(Zampoña, Qunena & Charango)越田太郎丸(Guitar)榊原大(Piano) コモブチキイチロウ(Bass)
 村上”ポンタ”秀一(Gran cassa & Drums)
4. ハチドリのダンス DANZA DEL PICAFLOR
 瀬木貴将(Zampoña,Charango,Bombo & Chajchas)越田太郎丸(Guitar)榊原大(Piano)
5. アタワルパ ATAHUALLPA
 瀬木貴将(Zampoña,Bombo & Palo de luvvia)越田太郎丸(Guitar)榊原大(Piano)
6. ウルバンバ川 RIO URUBAMBA
 瀬木貴将(Zampoña) 越田太郎丸(Guitar) 佐山雅弘(Piano) 坂本昌人(Bass) 永原元(Drums,Djembe & Caxixi)
7. Inka "SOLO DE QUENA ver."
 瀬木貴将(Zampoña & Qunena)



<瀬木貴将プロフィール>
日本を代表するサンポーニャ・ケーナの名手。18歳でフォルクローレの本場ボリビアに渡り本格的に音楽活動を開始。以後、その新しい独自の音楽性は日本とボリビアで高い評価を得ている。
 <僕とインカ帝国>
 インカの末裔の楽器、サンポーニャとケーナを始めて30年以上が過ぎましたが、未だに謎だらけです。誰が作ったのか?何処で誕生したのか?何時出来たのか?正確には勉強しても誰も知らないのです。しかし僕にとって楽器の歴史よりもっと謎なのが、どんなメロディを演奏していたのか?です。
 ペルーの博物館を訪ねた時に、古いサンポーニャを演奏させて頂きました。今でこそ12音階奏でられるようになりましたが、僕が演奏した楽器は1列しかなく、音階も西洋音階ではなく、5-6音しか出ない楽器でした。インカには文字も楽譜もなく、その当時のメロディは人々によって伝承されているだけです。きっと今聴ける最も古い音楽も、100-200年前のメロディでしょう。フォルクローレには約50種類のリズムがありますが、その中でも数種類、スペインに征服される前のリズムが残っております。そんなインカのリズムが継承されているところが、フォルクローレの魅力でしょう。
 音楽だけではなく、子供の頃から『インカ帝国の謎』的なテレビ番組は欠かさず、観ていました。チチカカ湖に海底都市がある?エルドラドと言う黄金の都市がある?そんな番組を見た後は、夜も眠れず空想に浸ったものでした。
 18歳の時に数ヶ月間、初めて南米で暮らしました。右も左も分からないまま、僕に取ってはカルチャーショックの連続で、人生観が変わる経験をしました。
 ボリビアのラパスのメルカードに行くと、スペインに征服され500年以上経つと言うのに、未だにスペイン語が喋れず、ケチュア語やアイマラ後しか出来ない老人に会います。ラパスは大都会だし、インカ帝国の事など考えずに、生活していますが、そんな時にふとインカ帝国の地だったと、想いがこみ上げます。
 インカ帝国が滅び、南米も大分変わりましたが、街を少し離れると広大なアンデスの山脈や、アマゾンの熱帯雨林が広がります。殆どの大自然はきっとその当時のままでしょう。インカの人々もチチカカ湖から昇る夜明けや、アマゾンに沈む夕日を観ていたのでしょう。文明が滅びても、大自然や生き方そのものは、継承されています。そんなインカ帝国の素晴らしさを、少しでも音楽で表現出来たらと言う気持ちで、今回のアルバムを制作しました。
                                                        瀬木貴将